【賛否両論】映画『シン・仮面ライダー』を観た感想 | 良かったところ/微妙だったところ

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こんにちは。

『シン・仮面ライダー』の公開から1週間ほど経とうとしています。

もう観ましたか?わたしは先日観てきました。

正直、かなり評価が分かれている作品ですよね。

今回は『シン・仮面ライダー』を観た感想をネタバレありで書いていこうと思います。

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予告

追告映像

3/23に公開された映像です。

前提

前提から話すと私は昭和ライダーの信者というわけではないです。

また、庵野秀明監督の信者でもないです。

「昭和こそが絶対」という価値観もありません。

初めて見たライダーは初代仮面ライダーですが、昭和・平成・令和どれも大好きです。それぞれの良さがあると思っています。

石ノ森章太郎先生の原作は全て読んでいませんが、原作での結末や小ネタは何となく分かる程度の知識はあります。


では、感想に入ります。

感想

率直に言いますと、わたしは『シン・仮面ライダー』を楽しめました。

劇場で観て良かったと思います。

正直、わたしは『シン・仮面ライダー』に全く期待していませんでした。

「令和に初代仮面ライダーが蘇る!」という高揚感はありましたが、ライダーのビジュアルを見た時点では「コスプレ感がすごい」と思っていましたし、予告を見て「1話の再現だ」と分かったとしてもそれ以上は響くものなかったので「アマプラで配信されたら観ればいいかな」くらいのテンションでした。


というのも、2005年に公開された仮面ライダーのリメイク作品である『仮面ライダーTHE FIRST』のデザインやアクションがわたし的には好みだったので、「『仮面ライダー』を令和で作り直すのにここまでテレビ版に見た目を寄せて作るのか・・・」と思ってしまい期待していませんでした。



映画公開後に賛否がかなり分かれていたこともあって内容が気になってしまい、「自分の目で確かめないといけない」と思い衝動的に観に行きました。


物語はバイクに乗ったルリ子と本郷猛がショッカーの追手から逃げるシーンから始まります。


ゴア描写の説得力がある



映画冒頭で仮面ライダー1号が初変身をしてから戦闘員をなぎ倒していきます。

仮面ライダーの改造人間としての正式名称は「バッタオーグメント」となっており、戦いの中で本郷猛が「仮面ライダー」と自ら名乗っていきます。



初戦では1号が戦闘員たちを攻撃をするたびに血しぶきが飛び散りグチャグチャになります。

改造をされて超人的なパワーを得ていることの説得力のある描写だとは思いました。



何トンというパンチやキックで敵を攻撃するわけですから「そうなるよね・・・」と。

あくまでオリジナルを意識しつつ「こんなの食らったら死にますね・・・」と説得力を持たせてある映像でした。

怪人のキャラが良い

怪人のキャラや演技はみんな良かったと思います。

映画冒頭で登場したクモオーグが個人的にはツボで、喋る時にピコピコ?ポコポコ?鳴る機械音みたいなものも良かったです。

2時間程度の映画に5体はオーグメントが登場したでしょうか。



かなり詰め込んだ感はありますね。

どの怪人も魅力的だったので、わたしとしてはドラマ形式で『シン・仮面ライダー』を観たかったというのが本音です。


CGがショボい?

映画を先に観た人たちの「CGがショボい」という感想をよく観ました。

たしかにショボいかも。わたしも観てそう思いました。

ですが「わざとやっているんじゃないかな」とも感じました。

私には“昭和特撮へのリスペクトを込めたオマージュ”に見えたんですが楽観的すぎですかね。

初代仮面ライダーにはコマ撮りを使ったようなシーンがあったり今見るとかなりチープに感じるシーンがあります。あれらをチープなCGで意図的に表現したかったのでないかと感じました。

これ言い始めると信者臭が少し出てしまう気もしますがそんなことはないです。あくまでフラットに見てそう感じました。

「わざわざチープにする必要ある?だったら昔の作品を見てればいいだろ!」というのもごもっともです。

だからこそ良いとか悪いみたいな評価をし辛く感じてしまいます。

ただ、作り手としてはそういった意図があったのではないか?と感じました。

「オマージュだったら良いのか?」と言われるとわたしはそうは思いません。

やりたいことは分かるような気がするけど、好きでも嫌いでもないというのが正直な感想です。


ライダーのマスクが出現するシーンやバイクの変形シーン。サイクロン号が空を飛ぶシーンはめちゃくちゃ格好良くて見応えがありました。




私が庵野秀明監督の作品を見慣れていなかったというのも原因だと思いますが、予告やライダーのビジュアルからしてオリジナルを意識してCGは出来るだけ使わない作品になると勝手に思っていたのでCGだらけで正直驚きました。

これは私が庵野作品を知らなすぎることが原因です・・・。

補足ですが、わたしは“シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース”の作品を観るのは初めてです。


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CG使いすぎ

個人的にはCGを使わないアクションがもっと見たかったです。

初代のリスペクトをしてCGは出来るだけ使わない懐古的な路線なのだろうなと思っていたので、実際に映画を観たらCGばかりで意外でした。

序盤の1号vsクモオーグ戦の路線がやはり一番良かったと思います。

序盤の戦いは好き!という人は多いのではないでしょうか。

まあでもFIRSTやNEXTの時点でそれはやっていたので改めてやる必要がないような気もしますね。


(追記:後にNHKでドキュメンタリーが公開されるわけですが意図的だったみたいですね。)



1号と洗脳状態の2号の戦闘シーンではドラゴンボールのように空中で殴り合うシーンがあります。

「またまた大袈裟な!」と思うかもしれないですが本当に”ドラゴンボール”という表現がぴったりで

ライダーパンチやキックなど、使うべきところだけをCGにした方が格好よかったと思います。

バッタの怪人なのでピョンピョン飛ばせながら戦わせたんだと思いますが正直「(ぽかーん・・・)」っとなっている人は多かったでしょう。





森山未來さん演じるチョウオーグとライダー1号2号の戦い。

仮面ライダー0号(チョウオーグ)と名乗っていましたが、イナズマンを思わせるような描写があったり、変身した姿はV3のようでした。ベルトはV3のダブルタイフーンみたいでしたし。

仮面ライダー0号ことチョウオーグ



チョウオーグが蝶の舞的なダンスをしながらダブルライダーをボコボコに殴るシーンはシュールで少し笑いそうになりました。

例えばですが、ダブルライダーの本気の攻撃を蝶の舞ダンスで華麗に躱(かわ)した上でライダーに重い1撃を食わらすくらいの方がシンプルに圧倒的なパワー差を見せつけて良かった気がします。

下手にCGを使いすぎて安っぽく見えてしまったのが少し残念だと感じました。

なるべくCGを使わず、ここぞという時にCGを使った方が格好良い映像になったんじゃないかなと思いました。

仮に意図的に演出されたチープさであったとしてもです。

あと、画面が暗すぎて1度の鑑賞だと何をやってるか分からないところも少しキツかった。

話は淡々と進んでいく

小難しい単語が出てくるのでときどき「?」となることがありましたが、内容としてはとてもシンプルで淡々と怪人たちを倒していく話です。

これなら正直、『仮面ライダーBLACK SUN』のようにドラマ形式で配信してほしかったです。


エンドロール後のオマケ映像はない

エンドロール後にオマケの映像などは一切流れません。

「えっ….。あ。何もないんだ」と少し驚きました。

おそらく、私以外の映画鑑賞者たちもエンドロール後のオマケ映像を期待していたのかあっさり映画が終わってしまって少し拍子抜けした様子でした。

混んでいない・迷惑にならない・早く帰らなくてはいけないなどの理由の人は席を立ってしまっても問題ないと思います。

良かったところ

・1号vsクモオーグ
・怪人たちのキャラ
・変身状態でのマスクの下の醜い顔
・浜辺美波ちゃんが可愛い
・西野七瀬さん演じるハチオーグのルリ子への歪んだ愛
・ライダーキックの迫力、説得力
・マスクの出現の格好良さ
・サイクロン号の変形の格好良さ
・ショッカー怪人たちが魅力的
・一文字隼人が魅力的
・死亡後に泡となって消滅するシーンの再現
・ショッカーライダーの銃撃
・1号と2号が2人で1人の仮面ライダーになったラストシーン


映画自体は楽しんで見ることができましたが、やはり序盤の1号とクモオーグ戦が一番良かったです。

個人的にはこの路線のままラストまでいってほしかったです・・・。

THE FIRST・THE NEXT的なアクションもありつつ、血しぶきも飛ぶゴア表現もあり、ライダーキックのスピード感や破壊力に説得力がついた映像。このままいっていれば映画の評価も違ったのかなと思います。


本郷猛が変身をして初めての戦闘を終えた冒頭。

本郷猛は何が起こったのか理解できず、仮面を無理やり引き剥がそうとした時に醜くなった顔があらわになるシーンは原作ファンにはたまらなかったと思います。

サイクロン号に乗って変身をするシーンでも顔が一瞬映りますがシビれました。最高だった。



ショッカーライダーのシーンは好みがハッキリ分かれると思うのですが、CGのチープさが逆に機械っぽさを出していて気持ち悪かったので不満な点もありますが悪くもなかったと思いました。



庵野監督は子供の頃に見た仮面ライダーの思い出の再現として画面を意図的に暗くしているそうですがさすがに暗すぎると思います・・・。

(画像は補正がかかって明るくなっているので映画館で実際に見るともっと暗いです)


映画なわけですから、誰が見てもシンプルに格好いいと思えるシーンであって欲しかったな・・・とわたしは思います。

暗闇のシーンでも何が起きてるか分かるレベル・分からないレベルがあると思いますが、凝視してギリギリ分かるか分からないかくらいの映像なので見ていてしんどかったです。

ショッカーライダーの黄色いマフラーが暗闇の中で一瞬映ったりするのは最高なんですけどね。

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微妙だったところ

・マスクがこもって何を言っているか分からない箇所がある
・1号vs2号(洗脳状態)のドラゴンボール格闘
・一文字隼人の洗脳を解くのがあっさりしすぎ
・トンネルのシーンが暗すぎる
・ダブルライダーvsチョウオーグのレスリング



箇条書きで書いてみると肝心な見せ場が結構ダメな気がしてしまいますね・・・。

もちろんやりたいことは分かるんですが。

ショッカーライダーのシーンは暗闇で目だけが光るっていうのを作りたかったんだろうな・・・と何となく分かりますし、別の項目でも書いたように庵野監督が意図的に作りたかった映像だったとしても

それはそれとして用意して、明るい場所でのショッカーライダー戦闘シーンも見たかったというのが本音です。

1つの映画に詰め込みすぎて尺が足りなかったと思います。


暗闇で襲いかかるショッカーライダーのバイクシーンもあり、且つ明るい場所でしっかり戦いを見せてるシーンもあり、、、というのが理想でした。

1号と2号が戦うシーンであれだけCGを多用してピョンピョン飛び回らせるなら“ライダー車輪”できたでしょ・・・とも思いました。(別にやらなくてもいいけど)


個人的に一番キツかったのはライダーの喋り声です。

マスクをかぶって声がこもっているので何を言っているのかよく分からないところが結構あってキツかったです。

仮面をかぶった状態のシーンはアフレコしても良かったんじゃないか・・・と思いました。

他のオーグメントの声はハッキリ聞こえるのになぜライダーの声だけこもって聞き取りにくいのでしょうか・・・・。



初代仮面ライダーを令和にリメイクして、ファン向けに作っているのにも関わらず王道な倒し方はしないんだな・・・とも感じました。特に最後の敵であるチョウオーグ戦。

トンネルの中でのショッカーライダー戦で1号2号のダブルライダーがライダーダブルキックをするシーンがあるのですが、むしろこれはラストバトルでチョウオーグに食らわせた方が絶対盛り上がったと思います。なんだか勿体ないなと感じます。

にしても画面が暗すぎませんか?下の画像でも明るい方なんですよ・・・。


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こんな人は見ない方がいい

・初代仮面ライダーに全く思い入れがない。
・仮面ライダーを見慣れていない。
・仮面ライダーシリーズを見たことがない。
・仮面ライダーの原作を読んだことがない。
・ゴア表現が苦手(血しぶきが苦手)


全て当てはまった場合は楽しめないかもしれないです。

(もちろん例外はあるので悪しからず。楽しめる人もいると思います。)


ファンであれば映画を観た時に「おっ!」と思うシーンはあるでしょうが、ファンでないとよく分からないし、何が良いのかさっぱり分からないものばかりだと思います。



ファン向けの作品であり大衆向けの作品ではないと感じました。

元ネタを知っている前提で観て楽しむ作品だと思いました。

最低でも仮面ライダーの1話だけは観ておいた方がいいです。公式で配信されています。

これを見ておくだけで冒頭の戦闘シーンだけは見え方が変わってくるはずです。

こんな人は観てもいいのかも

・庵野秀明監督の作品が大好き
・令和に初代仮面ライダーが見れればそれでいい
・初代仮面ライダー以外のライダー作品は見たことがない
・シンユニバースは全て楽しめた(もしくは初めて見る)
・チープさも楽しめる気がする
・昭和から令和までどのライダーも基本的には好き


これらの方であれば何の問題もなく楽しめると思います。

映画館で観るかはともかく、楽しむことは一応できると思います。


初代仮面ライダー以外のライダー作品を見ておらず、平成や令和のライダーを見たことがないし今後も見る予定がないという方であればCGで派手に動く仮面ライダーは新鮮だと思うので楽しめると思います。


まとめ

細かい不満点はありましたがわたしは『シン・仮面ライダー』を楽しむことができました。

「最高!傑作!」とは言えない。でも嫌いとも言えない。だけど映画はめちゃくちゃ楽しめた。そんな奇妙な作品でした。


オマージュはかなりありますが、オマージュされている=傑作なのでしょうか。そこは少し疑問です。

「オマージュだ!最高!これは神映画!」と結論付けてしまうのであれば、話そのものの出来は一切関係なく、オマージュをひたすら映画の中に入れまくれば神作品になってしまうわけですから・・・。それは少し短絡的すぎると思います。


なので、わたしは『シン・仮面ライダー』を絶賛できないですし、かと言って駄作とも言えないです。個人的には好きな作品です。

また見たくなると思います。



昭和ライダーのファンだとしても好きなところと苦手なところはハッキリ分かれる作品です。

そして、映画館で見るからこそ良い部分も感じれた作品だと思いました。

配信で見ていたらまた評価はまた少し違ったと思います。小さなパソコンのモニターで観ていたら物足りないと思います。

もし観ようと思っているなら映画館で観た方がいいです。

作品の良し悪しは映画を鑑賞する個人の自由で良いと思いますが、わたしはぜひ映画館で観て欲しいです。


プライムビデオで配信開始!

7/21からAmazonプライムビデオで配信が開始しました!

未鑑賞の方はこの機会にぜひ!

もう一度見たいという方も改めて見てみると新たな発見があるかもしれないですね。


すでにプライム会員でしたら追加料金なしで見れますし、利用したことのない方でしたら無料で体験で見れますのでおすすめです!

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